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エイリアンAlien)は、映画『エイリアン』シリーズ及び『エイリアンVSプレデター』シリーズに登場する地球外生命体の通称。

概要 編集

一般的には「エイリアン」という名称で通っているが、これは一般名詞でもあるため、ファン創作レベルでは生物学的に「ゼノモーフ(Xenomorph)」と言う名称が作られ使用されている。本来のエイリアン (Alien) という単語は「異邦人」「外国人」の意味であったが、同映画公開と前後して、本来の生息環境ではない人間の世界に入り込んだ「異星人もしくは異星生物」を指す表現としても使われるようになった[1]

強酸性の体液や、宇宙空間等の真空中でも生存可能な強靭な身体能力、強い生存本能から、第一作『エイリアン』においては「完全生物」と言われ、何らかの生物兵器として作られた可能性が示唆されている[2]。シリーズを通してこの生命体を生物兵器に利用しようと目論む企業「ウェイランドユタニ」が暗躍し、それを阻もうとするエレン・リプリーの苦闘が描かれた。
一方『エイリアンVSプレデター』では、既に異星人プレデターの手で地球にエイリアンが持ち込まれていたと設定されているが、これがエイリアンシリーズ本編と同じ世界の出来事かパラレルワールドかどうかは不明である[3]

生態 編集

アリ、ハチなどのハチ目やシロアリといった社会性昆虫のように、一体の女王体「エイリアン・クイーン」を中心に繁殖を行う。クイーンが産む「卵」からは、エイリアンの幼体そのものではなく、寄生体を植え付けるための中間体「フェイスハガー」が孵化する。

フェイスハガーは宿主となる生物の顔面に貼り付き、尾のような器官でその首を絞め、宿主を昏睡状態に陥らせる。次に宿主の口へ管のような器官を挿入し、後に成体となるフェイスハガー本体を体内に植え付ける。フェイスハガーに貼り付かれた生物は、鼻や口などが塞がれ自力での呼吸が不可能な状態に陥るが、挿入した器官を使ってフェイスハガー自身が空気を送り込むため窒息はせず、昏睡状態のままとなる。

その後、しばらくするとフェイスハガーは抜け殻のようになり自然に宿主から離れる。宿主は昏睡状態を脱するまでに至るが、その間に植え付けられた寄生体は幼体「チェストバスター」にまで成長、これが体を突き破って体外へ出てくるため、宿主は死亡する。チェストバスターは脱皮を繰り返し急速に成体へ成長する。エイリアンは宿主の性質を受け継ぐため、成体にも様々な種類が存在し、多種多様な能力を持っている。

成体は、基本的に前後に細長い形状の頭部を持ち、口の中に“インナーマウス”と呼ばれる第二の顎を持つ。動作は俊敏。中間体・幼体・成体を問わず体液は強酸性で、金属その他あらゆるものを腐食させる性質を持つ。

成体になったエイリアンは、睡眠をとる。一作目では脱出艇のパイプに紛れて、二作目では巣のなかで睡眠をしていた。

成体の特徴 編集

成体の生物的特徴には、以下の様なものがある。 設定上は身長200cm・体重160kg

頭部
頭部は前後に細長い形状をしており、その上部は半透明のフードで覆われている(エイリアン・ウォーリアーのみ、アクションシーンにおける破損への懸念、及びジェームズ・キャメロン自身の趣味によりフードが省略された)。頭部のデザインは、男性器を基にしている(ギーガーが好んで使用するモチーフでもある)。
視覚
一作目に登場したビッグチャップは眼窩を持っていたが、眼球らしき器官は無い。ニュー・ボーンには眼球が発生している。シリーズ3に魚眼レンズのような主観視点が登場したが、撮影スタッフが思いつきで撮影したものである。エイリアンは視覚に頼らないため、プレデターの光学迷彩によるカムフラージュが通用しない。なおPCゲーム『エイリアンVSプレデター』では、通常の人間の視覚に加えて、嗅覚による生体フェロモンの感知を表現した、オーラのような表現を加えた視覚効果が採用されていた。
口顎
エイリアンは口の中に“インナーマウス”と呼ばれる第二の顎を持つ(人間との混血であるニュー・ボーンのみ存在しない)。ヤゴの口器やカメレオンの舌のように伸縮し、口腔内から外へ向けて一直線に数十cmの長さまで飛び出す。射出される際の勢いによる対象物への打撃(及び貫通)やその後の噛み付きによって、主に攻撃のために使われる。その射出力は、人間をはじめとする生物の骨格はおろか、金属をも貫くほどである。人間の武器では破壊不可能なプレデターの金属をも破壊するほどの威力を持っている。映画AVPではプレデターのヘルメットを貫通し殺害している。
歯は人間の物に酷似しており、門歯や犬歯にあたる形状を見て取れる。人間に比べて犬歯が長い。
手足
手足の力は人間をはるかに凌ぐ。特に脚力は非常に強く、極めて高い瞬発力を備えている。指[4]の先端には鋭い爪を備えており、これと強い握力とを併用することで、何も凹凸の無い天井や壁に張り付くことも可能である。
尾は身の丈以上に長い。先端は槍の穂先のように鋭利な形状をしていて、岩石を砕くほどの力と硬度を持っている。戦闘時には、鞭のように振り回すか、槍のように突き刺して使用する。また尾自体の力も非常に強く、200キロ近い体重を持つプレデターを持ち上げることができる。
外殻
フェイスハガー及びチェストバスター形態の外皮はタンパク質によって構成されているが、チェストバスターから脱皮を繰り返し成体へと成長する過程で、タンパク質の外皮はシリコンへと変質していくという性質を持つ。温度や湿度の環境の変化にすぐさま適応し、宇宙空間などの真空状態にも耐えうるが、外皮は硬質感のある見た目ほどに強靭ではない。銃火器等によって容易に破壊でき、プレデターとの戦闘では、彼らが使用するレイザー・ディスクによって、頭部そのものを切断されている。外骨格ではないという説もある(シリーズ第2作)。人間が使用する現代兵器のM92F拳銃などが使用する9mm拳銃弾では貫通できずダメージは与えられないが、内部が何らかのダメージでむき出しになっていれば9mm弾でもダメージは与えることができる(エイリアン2、AVP2)。M1911系などが使用する45口径の拳銃弾による銃撃なら効果はある。またM4カービンやM16が使用する5.56mm(弾薬の種類によって左右される)のライフル弾でも充分にダメージを与えることができる(AVP2)。
体液
幼体・成体を問わず体液は強酸性で、金属その他のあらゆるものを腐食させる性質を持つ。そのため、うかつに攻撃すると、攻撃者側も大きな被害を受ける。さらに自らの出血を利用して拘束状態を脱したり、武器として使用した例も見られる。当然ながらエイリアン自身の外殻は溶けることはなく、『エイリアンVSプレデター』シリーズではプレデターがエイリアンの体を加工し、対エイリアン用の武装にするという応用がなされている。死亡すると体液が、酸性から中和していくことが明らかになっているが、武器として使用の描写から、胃のような粘膜による耐酸性ではなく、体組織自体が根本的に酸で溶けないことが判明している。しかし、『AVP2』のラストでは、雨の降りしきる中でプレデリアンと刺し違えて大量の返り血を浴びていたクリーナーの肉体がまったく溶解しなかったり(プレデターの遺伝子がエイリアンの遺伝子に変化を及ぼし、酸性が失われたものと思われる。)、同じように雨の中で殺されたエイリアンの返り血で物が溶けるという描写がまったく無かった。
分泌液
分泌液によって幾何学的な“巣”を構築し、その部材で犠牲者を拘束し、チェストバスターを寄生させる(狩りバチの巣と相似する)。分泌のプロセスは不明。 第一作ではノストロモ乗員が繭にされているシーンが撮影されたが編集でカットされていた(初期シノプシスを元にしたと思われるノヴェライズ版には存在していた)。しかし、カットされたままではリプリーはエイリアンの繭を認知していないはずであり(が、2で海兵隊のカメラを通じて繭にされた人々や、そこから飛び出してくるチェストバスターを見ている)、にも関わらず『エイリアン2』でエイポーンとディートリックが消息を絶った際に「2人が繭にされた」と発言したことが不自然になるため、後にディレクターズカット版で復活している。
俊敏性
チェストバスターやフェイスハガーも動きは敏捷である。フェイスハガーは強靱な尾によって、獲物に飛びかかったり首を締め上げたりもする。成体になってもその俊敏性は高く、天井や床下などを自在に動き回る。さらに場所がエイリアンが作り上げた巣のなかでならなお更であり、俊敏な攻撃で敵をすぐさま排除する。
知能
機械の動力を絶つ事で人間を無力化させられる事を理解できるだけの知能があり、クイーンに関しては卵を守ろうとする母性も見せる。作品を重ねるごとに高い知能を持つような描写が増えてきており、最新作においてはコミュニケーションとまでは行かないが、ある程度の意思の疎通が描かれている。

種類 編集

エッグチェンバー 編集

中間体であるフェイスハガーを内部に保護する卵のようなもの。「エイリアン・エッグ」ともよばれている。形状は卵形だが、上部には花弁状の器官がある。殻のような硬質感はない。また内部に血管や神経のようなものが見られるため、卵と言うよりはむしろ体の一部といったほうが正しいかもしれない。寄生対象が近づくと花弁が開き、内部からフェイスハガーが飛び出し襲い掛かる。外殻部分は半透明で光を当てると中で動くフェイスハガーが透けて見える。

生物の発する気配や振動を感知してフェイスハガーを生み出す性質があるため、フェイスハガーを内包した状態で持ち運ぶことは不可能に等しい[5]。エイリアンを儀式に利用していたプレデターたちも、エイリアンを利用する際はエッグを産み落とすクイーンそのものか、フェイスハガーの状態で持ち運んでいる。また、プレデターたちと同じようにエイリアンを軍事利用しようとしていたウェイランド湯谷社も、エッグの状態ではなく人間に寄生させた状態で持ち運ぼうとたくらみ、4作目ではクイーンを使ってエイリアンを増産していた。

また、4作目ではエイリアン自身もこの性質を利用している。リプリーたちが船から脱出しようとしている際、冷却水のバルブを開いて通路を水没させ、水路の出口に多数のエッグチェンバーを仕掛け、リプリーたちが潜ったのを確認した上で水中で背後から襲い、一行が必死で水路から脱出したところを、その気配を察知してエッグから生まれたフェイスハガーに襲わせるという、一種の地雷のような使い方をした。実際、リプリーはこの罠にはまってフェイスハガーに取り付かれたが、辛くも脱している。

フェイスハガー 編集

宿主となる生物に寄生体を植え付ける為の中間体。名前の由来は「Face(顔に)Hugger(張り付くもの)」。節足動物(特に甲殻類やクモ綱)を思わせる形態をしており、胴体は丁度人間の顔ほどの大きさである。『エイリアンVSプレデター』では「サソリ」と仮に呼ばれる事もあった。俊敏に動き[6]、8本の脚で宿主となる生物の顔面を抱え込む。さらに簡単に引き剥がされないよう、長い尻尾を首に巻きつける。力も強く、第一作では気密服を着用していたケインのヘルメットのフードを破って寄生体を植え付け[7]、『エイリアン2』ではリプリーの顔に貼り付こうとしたフェイスハガーを抑えて剥がすのに海兵隊員が二人がかりで行うなどの描写が見られる。一度完全に貼り付かれてしまうと、外科手術で分離するしかないようである[8]。フェイスハガーの寄生対象は人間とは限らず、『エイリアン3』では犬に寄生した。今のところ、劇中においてフェイスハガーを自力で引き剥がした人間は、エイリアンの遺伝子によって超人化したクローンリプリーだけである。また、描写されてはいないが、『AVP』においてスカー・プレデターがフェイスハガーに取り付かれた際もすぐに引き剥がしている。このフェイスハガーはスカーを窒息させること無く、一瞬の間に寄生卵を植えつけたため、スカー自身も寄生されたことに気づかなかった。体液は強酸性で、寄生を果たすとフェイスハガー自体は死亡し、宿主の顔から勝手にはがれ、死体は石灰化してしまう。体液も酸性から中性に変わる。

エイリアン・クイーンに直接成長するチェストバスターを産み付けるフェイスハガーは「スーパーフェイスハガー」と呼ばれ、発生する確率が通常のものと比べて低く、また寄生体からチェストバスターになるまで普通のエイリアンより時間が掛かる。

チェストバスター 編集

フェイスハガーによって植え付けられた寄生体が成長した幼体。「Chest(胸を)burster(破壊するもの)」という名前の通り、宿主の体を突き破って体外へ出てくる(このため、宿主は必ず死亡する。助けるには手術が必要である)。ビッグチャップやエイリアン・ウォーリアーと異なり手足はまだ生えておらず、体は白色である。移動スピードは非常に早い。また、成長速度も速く、何度か脱皮を繰り返しながら成体へと成長する(何をエサに成長しているのかは定かではない)。宿主の性質を受け継ぐことが多く、『エイリアン3』では犬に寄生したためそれと同様の素早さを持ち、『エイリアンVSプレデター』では寄生したプレデターと同様の外顎を持ったチェストバスター(後のプレデリアン。詳細は下記を参照)が誕生した。 また宿主や植え付けた個体によって、体内から飛び出すチェストバスターの大きさ・成長率は異なるようである[9]。 作品を重ねるごとに潜伏期間が短くなっており、第1作『エイリアン』では数日だったものが『AVP』シリーズに至っては数時間となっている。

チェストバスターが誕生する際、宿主となる人間は想像を絶する苦痛に襲われる。小さな見かけとは裏腹に、チェストバスター自体の力も非常に強く、4作目でパーヴィスの体から飛び出した際、彼の胸に押し付けられていたレンの頭部をも貫通してしまっている。しかし耐久力はあまり高くはなく『AVP』ではプレデターに片手で頸部をへし折られている。

第一作目でダラス達が発見した巨大な異星人の化石にも、胸をチェストバスターに食い破られた痕跡がある。穴のサイズから、このチェストバスターのサイズは人間が宿主のものよりも遥かに大きいと想定される。これがどのように成長し、現在どうなっているかは一切描かれておらず、シリーズの謎の一つとなっている(二作目のエイリアン・クイーンだという説が現在では濃厚)。

ビッグチャップ 編集

第一作『エイリアン』に登場した個体。名前は「大きな頭部」という意味。『エイリアン』シリーズに登場するエイリアンの中でもビッグチャップのみ眼窩を持つが、眼球らしきものは無い。暗闇から一人ずつ乗組員を襲うことから悪魔のような存在として描かれている。また人間のDNAを受け継いだためか、リプリーの乗った脱出艇のパイプに紛れて睡眠をとっていた。

エイリアン・ウォーリアー 編集

エイリアン2』から登場した種類。ビッグチャップと違い、頭部のフード状の部分が無くなっている。前作の機械的な容姿から昆虫のような外見へ変わっている。社会性昆虫で言えば働きバチや働きアリの様な生態を持ち、エイリアン・クイーンを中心とした社会の中では、寄生対象となる獲物の捕獲・拘束、産卵中のクイーンの護衛またコロニーに近づく脅威の排除などを行う。群生コロニーを形成し、獲物がいない時には天井や壁などで休眠状態で待機し、敵や獲物が接近した場合には集団で襲い掛かる。寄生対象がいる時は積極的に襲撃をかける。知能が高く、襲撃に失敗した通路は使用せず、バリケードや障害となるものがあっても進入経路(天井の隙間や通気口など)を見つけ出し、敵の設備の動力源を断つなどの戦術を駆使する。

エイリアン・クイーン 編集

『エイリアン2』から登場したエイリアン社会のトップに君臨する種類である。社会性昆虫の「女王体」がそうであるように、クイーンの体のサイズも、通常のエイリアン・ウォーリアーを遥かに上回る(推定体高3~4m、推定全長8~10mにも達する)。腕は4本。頭部からは2~3mほどもある冠のような器官が後方に伸びている。クイーンの役割は主にエッグチェンバーの産卵である。高い運動能力を持つが、産卵の際は体を天井や柱に固定し、下腹部から巨大な産卵管を伸ばして産卵行動をひたすら続けるため、移動は不能となる。危急の際は自ら産卵管を切り離し機動性を回復するが、通常産卵状態にあるクイーンの防衛や餌の調達はエイリアン・ウォーリアーが行うようである(その際、クイーンが音声によるコミュニケーションでエイリアン・ウォーリアーに指示する描写がある)。

エイリアン4』では宿主リプリーと共にクローン再生され、その際にリプリーの遺伝情報を得た事で子宮を生じ、胎生により人間とエイリアンとの融合体であるニューボーンを出産するが、直後、そのニューボーンにより惨殺された。今のところ、クイーンの明確な死の描写はこれのみである。

エイリアンVSプレデター』では、”プレデターが宇宙から地球に持ち込んでいた”という設定で登場する。プレデター達の儀式のために、エッグチェンバーを産ませる道具として冷凍保存されていたが、レックス達がピラミッド内のある仕掛けを踏んだことで復活する(鎖で拘束されており、特殊な器具から放出される電撃波によって強制的に卵を生まされ続けていた)。その後子供であるバトル・エイリアンを呼び寄せ、自らの体を傷つけさせて強酸性の血液で拘束具を破壊して逃亡。ピラミッド爆破後に地上でレックスとスカー・プレデターに襲いかかるが、体に残っていた拘束鎖を鯨油精製用の大釜に結びつけられ、共に南極海に沈められた。

ノベライズでは、エイリアン・ウォーリアーが長期間単独で存命した場合に体器官の変態を生じクイーンへと変化、単独での繁殖行動が可能とされている。

シリーズを通して何度も登場していながら、一度も人を殺していない唯一のエイリアンである(ただし、カプコンが発売したゲーム内において人間を殺害する描写はある)。

ドッグ(バンビ)・エイリアン 編集

エイリアン3』で登場した個体。犬(完全版では牛)に寄生して誕生したことからこう呼ばれる。宿主が四足獣だったため、四足歩行で素早く移動することが特徴である。脚力が強く、天井を逆さまに走り垂直の壁にへばり付くなど通常のエイリアンには見られない行動をとる。溶鉱炉に沈められても死なないなど、不死身ともいえる耐久力もあわせ持つが、全身を溶けた鉛で覆われた状態でスプリンクラーの水をかけられ、急激に冷やされたことによる熱疲労を起こして粉々に砕け散った。獲物を捕食する描写が見られる。

ニュー・ウォーリアー 編集

『エイリアン4』で登場した種類。初めて水中を泳ぐ姿を見せたエイリアンでもあり「アクア・エイリアン」とも呼ばれる。シリーズに登場するウォーリアー・エイリアンの中でも、その知能の高さを見せ付けた種である。

冷凍ガスの噴射メカニズムを即座に理解し、スイッチがロックされていると知るや否や、同胞を惨殺してその血で檻を破り、駆けつけた研究者・ゲディマンを穴の真下で待ち伏せして連れ去り、遅ればせに駆けつけた警備員に、逆に冷凍ガスを浴びせて殺し、銃を囮にして、それを拾おうとしたエルジンを床下から襲って殺害。その死体を利用して彼の仲間たちを行き止まりの通路に追い込んで一網打尽にしようとした。冷却水を使ってフロアを水没させ、水中でリプリーたちを襲い、さらにその出口に多数のエッグ・チェンバーを仕掛けて罠を張るなど、他のエイリアン類に比べて非常に多彩な戦術と狡猾な様を見せ付けた。

この他、エイリアン類で唯一、連続して発射された銃弾をかわすと言う離れ業をやってのけ、口から酸性の体液を敵に向かって吐き出すという戦法を見せた。この体液は血液に比べて酸性度が低かったため、これをまともに浴びたクリスティーの顔半分は焼け爛れたのみで溶解には至らなかった(血液と同レベルの強酸ならば、わざわざ同胞を殺さなくとも、これを吐きかけることで簡単に檻を破れる)。

ニューボーン 編集

『エイリアン4』で登場した個体。名称のNewborn(ニューボーン)は“新生児”の意味であるが、言外に新種と言う意味も匂わせたダブルミーニングとなっている。体格はかなり大きいものの、「眼球がある」「口内にはインナーマウスがなく、代わりに舌が付いている」「乳白色の柔軟な外皮を持つ」「血液の色が赤色」など、その外見は人間に近く、これまでのエイリアンとは著しく異なる存在である。力はニュー・ウォーリアーはおろかエイリアン・クイーンをも凌駕しており、腕の一撃でクイーンを殺害し、片手で人間の頭部を握りつぶすほどである。リプリーから受け継いだ人間のDNAによる影響で胎生となったクイーンから誕生するも、自身は生みの親であるクイーンを母と認識せず、遺伝上祖母に当たるリプリーを母と慕う。アンドロイドのコールに対する行動から危険と判断され、リプリーによって殺された(この時、リプリーは「許して...」と泣きながら彼女を手に掛けた)。

バトル・エイリアン 編集

『エイリアンVSプレデター』で登場した種類。基本的特徴は映画シリーズのエイリアンと変わらないが、劇中にてプレデターと戦うためこう呼ばれる。体色や、より攻撃的な形状になった鉤爪・尻尾などが他との相違点。ドッグ・エイリアンと同じく天井を床と同じように走るなど、他のウォリアー類を上回る運動能力を持っている。

プレデターのネットランチャーによる攻撃で頭部に傷を負った個体はグリッド・エイリアン[10]と呼ばれた。このグリッド・エイリアンのみ他のバトル・エイリアンを遙かに上回る戦闘能力を持ち、「レックスが蹴り飛ばされた事で光学迷彩使用中のチョッパー・プレデターの居場所を即座に見抜き、気配もなく背後からその鋭い尾で突き刺して殺害」「ケルティック・プレデターの怪力を生かしたタックル(石柱がへし折れるほどの破壊力)やジャイアントスイング(この際、何度も頭を石柱にぶつけた)を受けても平然と立ち上がり、尾の先を切断されても逆にそれを利用して自らの血をプレデターに浴びせるなどの多彩な戦術を展開し、一瞬の隙をついて勝利」「ロックオンされたにも関わらずスカー・プレデターの放ったショルダー・プラズマ・キャノンをかわす(その流れ弾で別のエイリアンは死亡したが)」といった活躍が描かれる。

ヌーヴェル・ウォーリアー 編集

AVP2 エイリアンズVS.プレデター』で登場したエイリアン・ウォーリアー。姿形は『エイリアン2』で登場したエイリアン・ウォーリアーと同じ。クイーンではなくプレデリアンによって生み出された個体。

上記のウォーリアーたちとは違い、エッグ・チェンバー、フェイス・ハガーといった過程を経ず、プレデリアンによって卵を植えつけられた妊婦の胎児がチェストバスター化したもので、いままでのウォーリアーが、一人の宿主に対して一体しか誕生できなかったのに対し、ヌーヴェル・ウォーリアーは一人の宿主から複数で誕生することができる。

主な性質は他のウォーリアーたちと変わらず、その役目は生みの親たるプレデリアンの護衛であるが、クイーンと違ってプレデリアンは獲物に直接口移しで卵を産み付ける。つまり、繁殖のために動けなくなってまで産卵管を形成する必要が無く、ウォーリアーに人間を生け捕りにさせなくとも自分で動き回って宿主を探すことができる。この為、あまり注目されてはいないが、ヌーヴェル・ウォーリアーは“チェスト・バスターの宿主となる人間の捕獲”という目的から開放された初めてのウォーリアー類である。故に劇中には、前作までは必ず登場していた“エイリアン・ウォーリアーによる人間の捕獲”の描写が一切無く、純粋に戦闘と殺戮のみを生存本能としている。

なお、殺した人間を厨房やプールサイドで捕食する描写も見られ、厨房では外顎で、プールサイドでは隠し顎で貪っていた。

最強のプレデターでありプレデリアンの敵たるザ・クリーナーに対しては率先して攻撃を仕掛けて負傷させ、プラズマ・キャノンの片方を破壊し、フェイス・マスクの照準装置を損傷させてプラズマ・キャノンそのものを使用不能にする戦果を挙げた(このため、クリーナーは残った片方のキャノンをハンドガン型に改良して対応した)。この他にも、プレデター掃討に派遣されたコロラド州軍第89中隊を襲って一方的に殲滅している。

プレデリアン 編集

『AVP2 エイリアンズVS.プレデター』で登場した新種の個体。スカー・プレデターに寄生して成長し、プレデターのDNAを取り込んだ混合体である。身長213cm。割合はエイリアンが85%に対し、プレデターが15%とされる。 外見としては、姿形はエイリアンであるが、頭部のドレッドのような触手や4本の外顎や下記に記るされているスキャン機能の能力があるなど、プレデターの特徴や能力などが受け継がれている部分が見受けられる。

『エイリアンVSプレデター』の中盤でスカー・プレデターに寄生したフェイスハガーが卵を産みつけ体内で成長。ラストで腹を食い破り誕生した(ちなみにこの時、スカー・プレデターはすでにクイーン・エイリアンによって負った傷が致命傷で死んでいた)。この時に生まれたチェストバスターはすでにプレデターの外顎を持っていた。

プレデターの宇宙船内で成長したプレデリアンは、母船から離脱した中型船[11]に侵入し、船内のプレデターを次々と殺戮する[12]。コントロール不能となった宇宙船はコロラドの森に墜落、と同時に船内に保管されていた数匹のフェイスハガーを脱走させ、彼らとともに外へと飛び出して行った。

前述のとおり、プレデリアンはエイリアンの体にプレデターの外顎とドレッドヘアーを受け継いでいるが、地球人類を寄生対象とした他のエイリアン・ウォーリアーよりも身長や体格も大きく、従来のエイリアン・ウォーリアーのように獣的で甲殻質な体付きではなくヒューマノイド的かつ筋肉質な体付きをしている。性格はエイリアン・ウォーリアーよりも残忍冷酷な性格である。彼の一番の特徴は、唯一単独での生殖活動が出来る事である。プレデリアンは、クイーン・エイリアンのように卵を産み付けるフェイスハガーを生産するエッグを生まなくても、口移しで宿主の体内に卵を産み付け、短期間で大量のチェストバスターを誕生させることが出来る。人間の妊婦の体内に卵を産み付けられると宿している胎児にエイリアンの遺伝子が組み込まれ、それがチェストバスター(一度に6~8体程の複数で発生)に変換される(チェストバスターは基本的には胸部を突き破って出てくるが、このチェストバスターは胎児が変化したものであるため、腹部を突き破って出てきた)。またプレデターの特徴の一つであるスキャン機能も併せ持ち、この機能によって妊婦の女性とそうでない女性を見分けている(寄生対象を妊娠した女性に限定し、男性は寄生対象外であるため、何の躊躇もなくあっさり惨殺している。また妊婦でない女性も殺害する)。

また、小説版ではその習性も受け継いでいる節があり、殺害したプレデターの死体の全身の皮を剥いだ上、天井から逆さに吊るしている。その際、死体はワイヤーではなくエイリアン類の捕獲用樹脂で天井に固定している。劇場版でもこのシーンは撮影される予定で、実際に皮をむかれて逆さに吊り下げられた2体のプレデターの人形も用意されたが、結局カットされた。

腕力はエイリアン・ウォーリアーよりも強く、「人間の体を片手で引き裂く」「アスファルトを粉砕する」「プレデターを軽々と弾き飛ばす」などの描写が見られる。宇宙船の墜落の衝撃でも全く傷を負わず(一緒に墜落したプレデターは重傷を負った)、胸にスピアを突き刺されてもひるまぬどころか反撃へ転じるほどの耐久力を持つ。また尾の先端の形状がウォーリアーと異なり、エイリアン・ウォーリアーのそれが鎌状に湾曲しているのに対し、こちらは槍状で巨大な棘の様な形となっている。全シリーズで初めて生きたまま隠し顎を引きちぎられたエイリアンでもある(過去の作品でも隠し顎を引きちぎるシーンはいくつか存在したが、いずれもエイリアンが死んだ後に行われている)。ちなみにこれはクリーナーの仕業である。

小説版『AVP2 エイリアンズVS.プレデター』によれば、エイリアン・クイーンが失われたエイリアンの群生コロニーのでは、何らかの基準で選ばれた1体のエイリアン・ウォーリアーがクイーンへと変態する。プレデリアンとは、その生態に基づきエイリアン・クイーン化するはずの個体が何らかの原因(おそらく宿主がプレデターであったため)で本来の正常なクイーンには成長せず、繁殖方法も変化したものと考えられる。

作品終盤ではクリーナーと壮絶な一騎打ちを展開。隠し顎をちぎられた上に頭部をリスト・ブレイドによって貫かれ瀕死の状態に陥るも、逆にその強力な尾でクリーナーの胸を貫いて相打ちに持ち込み、最後は軍の核爆弾によってクリーナーと共に消滅したものの、その生命力の強さを見せつけた。

なおPCゲーム『エイリアンVSプレデター』シリーズにも先行して同名の個体が存在するが、こちらはプレデターの特徴を反映されている外見である事とゲーム的な性能にエイリアン・ウォーリアーと違いがある程度である。

エイリアン類の体液(特に血液)は鋼鉄ですらも溶かすほどの強力な酸性であることが知られているが、プレデリアンの場合は出血によって物が溶けるという描写(明らかに返り血を浴びているはずのザ・クリーナーの肉体ですら)がなぜか一切無かった(プレデターのDNAがエイリアンのDNAに何らかの影響をおよぼして溶解するほどの強酸性にならなかったものと考えられる。また、雨中で当該の描写が見受けられたことから、プレデリアンの酸性血液は水によって中和される性質を持っていると推測するファンもいた)。

デザイン・造型 編集

第1作のエイリアン成体のスーツ原型は、デザインを手掛けたH・R・ギーガー自ら製作している。当初はデザインのみの参加のつもりが、アメリカのスタジオで制作されたモデルがイメージとかけ離れているという理由でロンドンでの撮影に志願した。第1作におけるギーガーによるデザイン過程は画集『ギーガーズ・エイリアン』に詳しい。また首廻りの管状の器官には、日本製の灯油ポンプが流用されており、プロップから作られた精巧なコピーを仔細に観察すると、元の灯油ポンプに刻印された文字とJISマークが確認できる。

初期のデザイン画には昆虫のような大きな目が描かれ、スーツ原型にも頭部に人間の頭蓋骨を模した造形が見られるが、透明なフードがかけられたためほとんど見えなくなっている。初期のアイディアにある「卵が祀られた寺院」「タコの足のような、口から入って人間を裏返しにしてしまう舌」「体が透明」といった要素は削除されている。「卵の周りに宿主の接近を感知するもやがかかっている」という設定も、二作目以降は採用されていない。

フェイスハガーの産卵管周辺には女性器を思わせる造形がある(卵の開口部も当初は女性器がデザインされていたが、ストレートすぎるとして十字形に変更された。十字架を連想させるとしてスタッフを喜ばせたという)。

第2作のエイリアン・クイーンは、監督であるジェームズ・キャメロンのデザインを基に、アニマトロニクスの第一人者スタン・ウィンストンが製作した。二対の腕は内部に2人の人間が入って繰演している。映画完成後はコレクターの手に渡っていたが、第4作で一部改修して再登場している。尚、第2作で、リプリーがクイーンの前で火炎放射器を使用し、クイーンが激しく吼えた際、首の部分から内部の鉄骨が露出してしまっている。

第3作では再びギーガーが初期デザインで参加している(ノンクレジット)。また犬型エイリアンは人が着るスーツでは困難なシーンが多くアニマトロニクスとパペットが撮影に多用されている。
本作のギーガーの意向をうけ、以後AVP2まで実際の造形はアマルガメイテッド・ダイナミクス(スタン・ウィンストンの下で第2作に参加していたアレック・ギリスとトム・ウッドラフJr.のスタジオ)が行っているため、ビッグチャップやウォーリアーの後頭部の曲線やフェイスハガーのトゲトゲした質感と(特に第一作と掛け離れた)顔にしがみつく"指"の配置など一貫している。トム・ウッドラフJr.は実際スーツを着用し担当全作でエイリアンを演じている。

第4作以降ではフルCGによるエイリアンが登場(もちろん従来のパペット・スーツ等も併用)している。

脚注 編集

  1. 平安京エイリアンなど。
  2. 第一作DVDの音声解説にて監督であるリドリー・スコットが述べている。
  3. エイリアン2』・『エイリアン3』において「ウェイランド湯谷」が、AVPシリーズにおいて「ウェイランド」・「ユタニ」なる祖先と思しき人物が、それぞれ登場している。逆に言えば共通項はこの部分のみである。
  4. 指の本数は作品毎に異なり、1作目は6本、2作目は5本、3作目以降から4本となっている。
  5. ただし『エイリアン2』ノベライズにはエイリアン・ウォーリアーが卵を持ち運ぶ描写がある。
  6. エイリアンVSプレデターでは数メートルの跳躍を見せている。
  7. ノベライズでは一度フードに張り付き粘液(強酸性の体液か)を分泌してフードを溶かしてから侵入するという描写になっている。
  8. エイリアン2では外科手術によって分離するも宿主は死亡との報告がある。
  9. エイリアン3のチェストバスターは宿主である犬のサイズを上回っており、またクイーン・チェストバスターは手足を生やした状態で出現した。
  10. ノベライズではアルファ・エイリアンと呼ばれる。
  11. 南極の遺跡が爆破されたことを受け、新しくエイリアンを繁殖させて、試練の場を再び用意する任務を持っていた。殆どのプレデターは船と共に母星への帰還の途についていたのだが、この任務をもった数名だけは、新たなフェイスハガーを持って地球へと再び着陸するはずだった。
  12. プレデターのDNAを受け継いだせいか、プレデターのマスクのヴィジョンをエイリアン・モードにしてもプレデリアンの姿は認識されず、プレデターには、彼ら自身の光学迷彩と同じように“揺らぐ黒い影”としか認識できない。また、フェイスマスクのエイリアン・モードだけでなく、一切の対エイリアン・センサーを以ってしても感知できない。この為、プレデターたちはスカーに寄生していたプレデリアンのチェストバスターが船内に侵入している事にまったく気づかなかった。ただし、エイリアン類の血液はフェイスマスクでも認識できるため、傷を負って出血してしまうとエイリアン・モードでも認識されてしまう。
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